HRインフォメーション(2014年3月)

4月から始まる「産休期間中の社会保険料免除制度」

4月から制度スタート

仕事と子育ての両立支援を図るため、産前産後休業(原則、産前42日・産後56日)を取得した場合、育児休業の場合と同様に社会保険料の免除が受けられるようになります(被保険者分および事業主分)。

この制度の対象者は、今年4月30日以降に産前産後休業が終了となる方で、4月分以降の保険料から免除の対象となりますので、社内で周知しておくことが必要でしょう。

 

書類の提出時期・提出先

事業主による届出書類の提出時期は「被保険者から申出を受けた時」、提出先は「事業所の所在地を管轄する年金事務所」とされています。

今後公表される「健康保険・厚生年金保険 産前産後休業取得者申出書」を、「窓口への持参」「郵送」「電子申請」のうちいずれかの方法で提出します。

なお、添付書類は特に必要ないとのことです。

 

標準報酬の改定

産前産後休業終了後に報酬が下がった場合、産前産後休業終了後の3カ月間の報酬額を基にして、新しい標準報酬月額を決定し、その翌月から標準報酬が改定されます。

この場合、会社が「産前産後休業終了時報酬月額変更届」を提出しなければなりませんが、産前産後休業を終了した日の翌日から引き続き育児休業を開始した場合には提出することができません。

 

その他の留意点

被保険者が産前産後休業期間を変更したとき、または産前産後休業終了予定日の前日までに産前産後休業を終了したときは、事業主は速やかに「産前産後休業取得者変更(終了)届」を提出する必要があります。

育児休業期間中の保険料免除期間と産前産後休業期間中の保険料免除期間が重複する場合は、産前産後休業期間中の保険料免除が優先されます。

 

 

企業の「人材育成」に関する課題とは?

上場・未上場の124社が回答

近年、企業規模の大小を問わず「人材育成」を課題としている企業が多いようです。

株式会社トランストラクチャでは、昨年10月に「人材育成計画の策定や課題」に関する調査を実施し、その結果が発表されています。

調査の回答者は、上場および未上場の企業(計124社)の人材育成担当者でした。

 

研修を強化する方針の企業が多数

まず、「人事部門として、今後、教育研修を強化していく予定かどうか」について尋ねたところ、約58%の企業が「強化していく予定」と回答し、「縮小していく予定(または実施しない)」と回答したのはわずか4%でした。

また、「教育研修実施において外部のコンサル・研修会社を活用しているかどうか」については、約66%の企業が「活用している」と回答しています。

しかし、大企業(1,001名以上)の約80%が外部機関を活用しているのに対して、中小企業(300名以下)では47%でした。

 

外部講師の活用はおのずと割高となりますので、中小企業では社内講師等で対応することが多いようです。

 

研修内容についての課題

「現在実施されている教育研修は人材育成課題を反映した内容になっているかどうか」については、「反映した内容になっている」と回答した企業は約48%で、「一部ズレが生じている」が約45%、「大きくズレが生じている」が約6%でした。

このように「ズレ」を認識した場合、いかに研修内容を修正して適切な研修を実施できるかが重要な課題と言えます。

 

「課長クラス」の育成が重要課題

人材育成について「大きな育成課題があると考えているクラス」については次の通りの結果となりました。

・「入社1~3年」約33%

・「入社4年~10年」約40%

・「入社11年以上(非管理職)」約40%

・「管理職(課長クラス)」約64%

・「管理職(部長クラス)」約30%

・「役員・執行役員以上」約14%

「プレイヤー」としてのパフォーマンスを求められながら、「マネージャー」としての管理・育成能力も要求される課長職に、非常に大きな期待がかかっているようです。

 

2014年度の各種保険料額(率)・年金額

雇用保険料率

1月27日に2014年度の雇用保険料率が発表されました。2013年と変わらず、下記の通りとなります。

・一般の事業…1000分の13.5(労働者負担=1000分の5、事業主負担=1000分の8.5)

・農林水産清酒醸造の事業…1000分の15.5(労働者負担=1000分の6、事業主負担=1000分の9.5)

・建設の事業…1000分の16.5(労働者負担=1000分の6、事業主負担=1000分の10.5)

国民年金保険料額・前納額

1月31日の厚生労働省の発表によると、2014年度の国民年金の保険料額は1月当たり210円引き上げられ、1万5,250円(月額)となります。

また、保険料を口座振替で前納した場合の額は、6カ月間で9万460円(1,040円割引)、1年間で17万9,160円(3,840円割引)、2年間で35万5,280円(1万4,800円割引)となります。

 

現金納付またはクレジットカード納付による前納の場合は、上記とは金額が異なるため、注意が必要です。

 

国民年金・厚生年金の年金額

2014年度の年金額(老齢基礎年金)は満額で6万4,400円(月額)となり、2013年度に比べマイナス475円(0.7%の引下げ)という結果になりました。

この年金額は、2014年度の年金額改定に用いる名目手取り賃金変動率(0.3%)よりも物価変動率(0.4%)が高くなるため、名目手取り賃金変動率(0.3 %)によって改定され、算出されたものです。

なお、2013年9月までの年金額が本来支給額よりも高い金額に据え置かれていたことを受け、2015年4月までにその特例水準を解消するため年金額が引き下げられます。

 

当初予定では2013年10月分からマイナス1.0%、2014年4月分からマイナス1.0%、2015年5月から0.5%の引下げとする予定でしたが、上記賃金変動率と合わせて0.7%の引下げとなっているものです。

なお、厚生年金の年金額(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)は、22万6,925 円(前年度比マイナス1,666円)です。

受給者の受取額が変わるのは、通常4月分の年金が支払われる6月からです。

 

「子育て世帯臨時特例給付金」の支給について

「子育て世帯臨時特例給付金」とは

これは、4月1日から消費税率が8%へと引き上げられることに伴い、家計への影響が大きいとされる中・低所得者を対象に、負担軽減策として設けられた給付です。

住民税(市町村民税)非課税世帯が対象の「臨時福祉給付金」と、児童手当の受給世帯が対象の「子育て世帯臨時特例給付金」の2種類あり、合わせて国民の4分の1強の約3,670万人が支給対象とされています。

しかしながら、両方の要件を満たしていても受け取れるのはどちらか一方ですので、どちらも対象となる方は「臨時福祉給付金」だけを受け取ることとなります。

 

そのため、「子育て世帯臨時特例給付金」の支給対象となるのは、約1,270万人と言われています。

 

支給対象

今年1月時点で児童手当を受給している世帯が対象となります。つまり、中学3年生以下の子を持つ家庭です。

 

給付額は、児童手当の額にかかわらず一律で子ども1人につき1万円とされ、1回限りの給付となります。

なお、子どもの人数と親の所得に応じて決まる「所得制限額」以上の所得があり、児童手当の支給額が5,000円の家庭は、今回の特例給付金の支給対象外とされます。

 

申請手続

原則として、支給対象者が、2014年1月1日時点の住所地の市区町村に対して支給申請を行うこととされています。

支給時期については各自治体の準備が整い次第支給することとされており、6月頃から受付を開始し、7月から9月にかけて口座振込みにより支給されるものとみられています。

なお、基準日以降に、支給対象者や対象児童の状況に変化が生じた場合の取扱いについては、検討中の部分もあるため、今後リリースされる情報にも注目する必要があります。

 

「業務改善助成金」の対象地域が拡大

補正予算成立により対象拡大

「業務改善助成金」(中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金)は、事業場内の最も低い時間給を、計画的に800円以上に引き上げる中小企業に対して、賃金引上げに資する業務改善を支援する助成金です。

2013年度補正予算成立後より、対象地域が拡大されました(新たに7府県:埼玉県、千葉県、静岡県、愛知県、三重県、京都府、兵庫県が追加)。

◎対象地域の一覧

http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/jigyousya/shienjigyou/04.html

 

支給要件・支給額

本助成金の支給を受けるためには、次のような要件が必要です。

[1] 賃金引上げ計画の策定…事業場内で最も低い時間給を4年以内に800円以上に引上げ

[2] 1年当たりの賃金引上げ額は40円以上…就業規則等に規定

[3] 引上げ後の賃金支払実績

[4] 業務改善の内容および就業規則に対する労働者からの意見聴取

[5] 賃金引上げに資する業務改善を行い、費用を支払うこと 等

<支給額>上記[5] の経費の2分の1(上限100万円)

<支給回数>賃金引上げ計画期間中に支給要件を満たした年度に1回支給

 

本助成金の対象経費例

本助成金の対象となる経費等は、次のようなものです。

[1] 就業規則の作成や改定…事業場内で最も低い賃金の引上げ等に伴う規定の作成・改正のための社会保険労務士の手数料

[2] 賃金制度の整備…事業場内で最も低い賃金の引上げに伴う賃金制度の見直しのための賃金コンサルタント経費

[3] 労働能率の増進に資する設備・機器の導入

(1) 在庫管理、仕入業務の効率改善のためのPOSレジシステムの購入費用

(2) 作業効率および安全性の向上を目指した工場、店舗等の改装、機器等の購入費用

[4] 労働能率の増進に資する研修…新設備導入に必要な労働者の操作研修の費用

 

今後、賃金の引上げを検討されている場合には、こうした助成金が活用できるかどうか検討してみてはいかがでしょうか。

 

未払残業代請求の内容証明が急増中!

東京管内の割増賃金遡及支払額が17億円に

東京労働局から「監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成24年度)」が公表されましたが、これによれば、東京労働局管内で、時間外・休日・深夜労働に対する割増賃金が適正に支払われていないとして是正勧告・指導され、100万円以上の遡及支払いになったのは125企業となり、その総額は17億円に上ったとのことです。

 

ネット上にあふれる割増賃金請求に関する情報

最近、主に元従業員から、未払残業代請求の内容証明が届く企業が非常に増えているようです。

 

「あなたの未払残業代がすぐわかる!」といったような内容のサービスを謳うホームページや、残業代請求に関する内容証明のひな形を掲載するサイトも増えています。

これらを利用すれば、内容証明の作成・送付により、簡単に会社に対して未払残業代を請求できる時代になってしまいました。

 

会社としての対応は?

ある日突然、送りつけられた未払残業代の支払いを要求する内容証明。

 

その内容ごとに、会社の対策は変わってきます。

まず、内容証明の送り手は誰か。内容証明の差出人が、従業員個人なのか、合同労組やユニオンなのか、弁護士等なのかにより、会社としての対応が違ってきますし、相手の事情や紛争が長期化するかどうかもある程度読み取ることができます。

例えば、従業員(元従業員)本人による場合、会社へのうっぷんを晴らしたいのか、お金が欲しい(お金に困っている)だけなのか、上司等に対する個人的恨みなのか等が判断できる場合があります。

 

また、内容の完成度や要求の度合いにより、インターネットのテンプレートを使って素人レベルで作ったものなのかどうか等の情報がわかり、以後の会社のとるべき対応を考えるうえで参考になります。

いずれにしても、会社としては、必要な資料(タイムカード、日報、就業規則、賃金規程等)の収集・検討を行い、残業時間を確認し、そのうえで対応を行います。

 

日頃の労務管理が重要!

もっとも、未払残業代を発生させてしまう残業・労働時間管理を根本から見直さない限り、こうした内容証明が届くリスクはなくなりません。

「会社が未払残業代を請求された」という噂が広まれば、現在働いている従業員についても、その不満を爆発させてしまうことにつながる可能性も大いにあります。

今一度、自社の労働時間管理について検証してみてはいかがでしょうか。

 

快適な職場づくりで仕事の効率が上がる!

 「5S」実践のススメ

あなたの職場は快適ですか?

働き手の立場から見ると、職場が快適であれば、気分も前向きになり、仕事の効率もアップします。

「忙しいから整理できない」と、ゴチャゴチャでどこに何があるかわからないデスクまわり、書類やファイルが山のように積み上げられたキャビネット……これでは、仕事もはかどりません。

このような環境を改善し、仕事の効率アップを図るために知っておきたいのが、「5S」です。

 

仕事の効率と「5S」の重大な関係性

「5S」とは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の頭文字をとったものです。

こう言うと、単に職場をきれいにするだけの活動と思われがちですが、侮ることなかれ、生産性が低く改善が進まないとされる業種・企業・部門などに共通する問題として、「5S」のレベルの低さがあると指摘されています。

 

「5S」の実践

では、具体的にどのように実践すればよいのでしょうか。

「5S」は現在、基礎的な活動として、次のようにまとめられています。

【整理】職場内からムダなモノ、スペース、時間をなくす

【整頓】モノや情報の共同利用をしやすくする

【清掃】乱れや異常のない状態をつくり、異常が発生すれば一目でわかるようにする

【清潔】あらゆるモノや情報が完全に管理された状態を維持し、かつ改善して高度化する

【しつけ】モノや情報を扱う人間の意識と行動を改善する

 

より良い職場の環境づくり

年度の区切りを迎えるこの時期、まずは職場内の片づけから始めて、快適な職場づくり、効率の良い仕事ができる環境づくりを目指してみませんか。

 

 

会社の成長と利益に繋がる仕組み

 充実した「キャリアパス制度」をつくろう!

「キャリアパス」とは?

キャリアパスとは、企業の中でキャリアアップのために必要となる基準・条件を明確化したもので、これを提示することにより、社員が将来の目標に向けて意欲的に取り組むことが可能となります。

キャリアパスは、一般に「社員のためのもの」と思われがちですが、「社員が目標意識を高く持って働くことにより会社の成長と利益に繋がる」「企業が社員の適性を的確に把握して情報を蓄積できることにより急な配置転換が必要となった際などに活用できる」等、企業にとっても利点の多いものです。

 

人材募集時のメリットも

また、近年、人材募集時において、「キャリアパスが明確になっている」ことを謳い文句にする企業も増えてきました。

これは、キャリアパスがモチベーションの高い優秀な人材を集めることに寄与することによるものです。

 

キャリアパスをつくるには?

キャリアパスをつくる場合には、業務を洗い出し、必要な人材配置を考え、社員にどのようなキャリアを積ませれば能力が向上するのかを把握することが必要です。

キャリアを積む過程で習得すべきスキルや業務知識、社内でたどるルート等は、各企業によって異なりますので、先行事例を参考モデルとしつつ、オリジナルの制度として組み立てていくことが必要です。

 

 

税制改正による影響は? 企業の交際費の実態

税制改正の影響で交際費は増える?

消費増税による景気の落込みを企業の交際費を増やすことによってカバーするため、税制改正で、大企業(資本金1億円超)が接待等で支払う飲食代についても、交際費の半分までを経費とすることを認める税制改正法案が、3月末までの成立を目指して国会に提出されています(平成26年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始する事業年度の間の時限措置)。

資本金1億円以下の中小企業は、(1)800万円までの交際費の全額損金算入、(2)飲食接待費の50%損金算入のうち、有利なほうを選択することができます(平成25年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始する事業年度)。

 

意識調査の結果

しかし、日本経済新聞社とNTTコムリサーチが共同で実施した交際費に関する意識調査(20~60歳代の男女ビジネスパーソン1,000人が対象)によると、「今後、交際費が増えそうだ」と答えた人は、13.7%にとどまっています。

そもそも「企業の接待」についてどう思うかについては、「好ましくない」との回答が71%を占めました。理由は、「費用対効果がわからない」「競争が激しくなる中、接待で仕事が取れる時代ではない」「接待の経費があるなら社員の給与に回してほしい」などです。

 

1カ月当たりの交際費

1カ月当たりの交際費がいくらか聞いたところ、「1万円以上~3万円未満」が27.5%で最も多く、「1万円未満」が25.0%で続き、「3万未満」が半数を超えています。

リーマン・ショック前との交際費の比較については、「かなり減った」が38.3%、「多少減った」が23.0%となり、6割以上の人が、この数年間の間に交際費を減らしていたことがわかりました。

 

今後、交際費は増えるのか?

企業の交際費が今後どうなるかについては、「増えそうだ」との回答が前述の通り13.7%だったのに対し、「変わらない」が68.3%、「減りそうだ」が17.9%で、多くの人が交際費について慎重に見ていることがわかりました。

また、「交際費を増額する必要がある」と回答した人にその理由を尋ねたところ、トップは「国内の取引先の拡大・関係強化」で、「国内でのグループ社員らとの交流強化」が続きました。

 

今一度見直されている「社内行事」

業績が良い企業ほど社内行事を重視?

社内行事といえば、かつてはコミュニケーションを図る手段として、懇親旅行や運動会などが行われていました。

「最早そういう時代ではない」「過去の遺物」といった見方がある一方、近年、様々な目的からこれらを見直す企業が増えているようです。

主に企業のコンサルティングを行うJTBモチベーションズが行った「経営者148人に聞いた社内イベントの効果に関する調査」によると、業績の良い会社の経営者ほど社内イベントを重要視し、約8割が半年に1回以上開催していることがわかりました。

 

社内行事の実施で仕事への好影響を期待

社内イベントの効果について聞いたところ、「社内コミュニケーションの促進」、「組織の一体感の醸成」「社員のモチベーションの向上」「組織の理念やビジョンの浸透」といった回答が上位を占めました。

仕事上でメールでのやりとりが増えていることによるコミュニケーション不足、経済成長による給与アップや終身雇用が見込めないことによるモチベーションの低下などの解消に役立て、仕事に好影響を与えることを期待する思惑が、背景にあるようです。

 

社内イベントを通じて組織の方針や計画を伝える

また、社内イベントに関して重視する点について聞いたところ、「経営トップ層が社員に直接語りかけること」がトップとなりました。

社員に語りかける際に意識することについては、「組織としての方針や計画を正確に伝えるようにしている」や「思いや熱意を伝えるようにしている」などが上位に挙がっています。

一方、一般社員に社内イベントの良くなかった点を尋ねてみると、「一方的に聞くだけで退屈した」「社長や役員の話が長すぎた、または共感できなかった」が上位を占め、経営者との意識のギャップが見られました。

会社をより良くするために、社内行事には一定の効果はあるようですが、社員にネガティブな印象を与えないような工夫が必要なようです。

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