HRインフォメーション(2016年1月)

「ストレスチェック実施プログラム」の概要と監督署への報告書提出

ついに公開された「実施プログラム」

厚生労働省は、11月24日に「ストレスチェック実施プログラム」を公開しました。

この実施プログラムは、12月から労働者50人以上の事業所に実施が義務付けられたストレスチェックの受検、結果出力、集団分析等を行うことができるソフトで、同省は今年7月に「秋頃を目途に完成させ、無料で配布する予定」と発表していました。

ダウンロードは無料であり、通常1~5分あればダウンロード可能とのことですので、お金をかけずにストレスチェックを実施したいという企業にはお勧めです。

なお、公開後にプログラムの内容に一部記載誤りが見つかったため、11月24日から11月30日までの間にダウンロードしていた場合には再度のダウンロードが必要です。

 

「実施プログラム」の機能

実施プログラムの主な機能は以下の通りです。

(1)労働者が画面でストレスチェックを受けることができる機能(57項目と簡易な23項目の2パターンの利用が可

  能。また、紙の調査票で実施しデータ化されたものをインポートすることも可能)

(2)労働者の受検の有無を把握する機能

(3)労働者が入力した情報に基づき、あらかじめ設定した判定基準により、自動的に高ストレス者を判定する機能

(4)個人のストレスチェック結果を出力する機能

(5)あらかじめ設定した集団ごとに、ストレスチェック結果を集計・分析(仕事のストレス判定図の作成)する機能

(6)集団ごとの集計・分析結果を出力する機能

(7)労働基準監督署へ報告する情報を表示する機能

 

監督署への報告書提出について

ストレスチェック制度では、労働基準監督署へ「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」(労働安全衛生規則様式第6号の2)を提出することが企業に義務付けられています。

厚生労働省が12月3日公表した、労働基準監督署への報告書の提出に関する留意点は次の通りです。

(1)報告書は平成28年4月1日以降に提出

(2)報告書の様式は平成28年3月下旬に公表予定

なお、同省から公表される報告書の様式は、OCRで読み取り可能なものとなるそうです。

 

本格始動!新しい「ジョブ・カード制度総合サイト」

「ジョブ・カード制度」の概要

「ジョブ・カード制度」は、職務経歴や学歴、職業訓練終了後の職業能力評価などを明確にするツールである「ジョブ・カード」を活用する制度で、平成20年に創設されました。

これまでは、主に職業訓練受講者を対象に、職業能力を証明するツールとして使用されていましたが、平成27年10月より、個人のキャリアアップや多様な人材の円滑な就職などを促進するためのツールとしてリニューアルされました。

 

「ジョブ・カード制度総合サイト」とは?

ジョブ・カード制度の利便性をさらに向上させるため、同制度に関する総合的な情報提供を行うポータルサイト「ジョブ・カード制度総合サイト」(http://jobcard.mhlw.go.jp/)が開設され、12月1日より本格的な運用が開始されました。

このサイトでは、ジョブ・カードを活用してキャリアアップしたい方や求職活動を行いたい方などをサポートするため、提供する情報量が拡充され、外部リンクも充実しており、グラフィックを多用して見やすく再構成され、操作性も向上しています。

また、新たに、ジョブ・カードの作成を支援する「ジョブ・カード作成支援ソフトウェア」を無料でダウンロードできるようになっています。

 

サイトコンテンツの内容

サイトコンテンツの主な内容は、以下の通りです。

・ジョブ・カードの概要

・ジョブ・カードの作成・活用方法

・ジョブ・カードの作成を支援するソフトウェアの提供(ジョブ・カードをパソコンで編集等できるソフトウェア)

・教育訓練、キャリアコンサルティングなど、ジョブ・カード制度関連情報の提供

 

企業も上手に活用を

就職活動をする個人にとっても採用する企業にとっても、「ジョブ・カード制度」を上手に活用し、有意義な雇用関係を築くことが望まれています。

 

シニア層の部下、活用できていますか?

    押さえておきたい「ジェロントロジー」

関心が高まる概念

皆さんは「ジェロントロジー(老年学/加齢学)」をご存じでしょうか?

加齢により人はどのように変化するかを、心理・教育・医学・経済・労働・栄養・工学など様々な分野から学際的に研究する学問のことで、その成果は、雇用・教育・経済などに活用することができます(一般社団法人 日本産業ジェロントロジー協会の定義より)。

高齢化の進行を受けて、今、このジェロントロジーは大きな注目を集め始めています。

 

シニア世代を貴重な戦力とするために必要な“老化”の知識

雇用延長、定年後の再雇用・再就職、役職定年制の導入などにより、若手世代がシニア世代の従業員を部下として扱う職場が増えています。

 

その知識・技術・ノウハウを最大限に発揮してもらうためにはどうすればよいか、“年上部下”への対応に苦慮している管理職も少なくありません。

シニア層の部下と仕事をするうえでは、「老化」についての知識と配慮は欠かせません。年齢を重ねると、筋力・視力・聴力・記憶力などが衰えます。

こうした老化現象を理解していないと、例えば足腰が弱ったために動作が遅くなったり頼んだ仕事を忘れてこなしていなかったりなどといった場面をとらえて「やる気がない」とストレスがたまり、それが軋轢にもつながってしまいます。

 

シニア世代への対応とジェロントロジー

シニア世代を活用するために“老化”にどのように対応するか、考えてみましょう。

視力が低下したのであれば、例えば、書類の文字のサイズを大きくしてみましょう。

 

筋力が落ちた人には、身体労働は若手に任せることにして、その分、知識等を活かした頭脳労働に従事してもらいましょう。忘れっぽくなったのなら、指示を文書で出すようにすればよいのです。

こうした対応を考えるうえで役立つのが「ジェロントロジー」の考え方です。これからのマネジメントを考えるうえで、学んでみると良い結果が得られるかもしれません。

 

労災年金と厚生年金を併給する場合の調整率が引き上げられます

4月1日施行

労災保険法の傷病(補償)年金と厚生年金保険法の障害厚生年金の調整に用いる率(調整率)が、平成28年4月1日より、現行の0.86から0.88に引き上げられます。

 

保険給付と他の社会保険との調整

同一の事由について労災保険の年金給付と厚生年金保険等の年金給付が全額支給されると、同一の事由について二重の填補が行われることになり不合理であることから、このような場合は、事業主の負担割合や国の負担割合等を考慮して、労災保険の年金給付を減額調整することとなっています。

具体的には、労災保険法の年金に一定の率(調整率)を掛けて調整しています。

 

改正の内容

調整の対象となる労災保険の年金たる保険給付には、障害(補償)年金や遺族(補償)年金、休業(補償)給付、傷病(補償)年金がありますが、今回改正になったのは、同一の事由により労災保険法の傷病(補償)年金と厚生年金保険法の障害厚生年金が支給される場合の調整率です。

傷病(補償)年金に調整率0.88(これまでは0.86)を乗じて得た額とすることになります。

詳しくは、厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000106466.html)をご覧ください。

 

雇用保険、65歳以上も新規加入が可能に!

高齢者の雇用拡大を後押し

厚生労働省が、来年度から65歳以上の高齢者も新規で雇用保険に加入できるようにする方針を固めたそうです。

同省の雇用保険部会が12月にまとめる制度改正の報告書に盛り込み、来年の通常国会に雇用保険法の改正案を提出する予定です。

 

65歳前からの継続雇用者との不公平感を是正

現行の雇用保険制度では、失業したときに、65歳未満は賃金の45~80%に相当する額を最大360日分受け取ることができ、65歳以上の場合には最大50日分の一時金を受け取ることができます。

ただ、65歳以上で転職したり、親会社から関連会社に転籍したりした場合、雇用保険に入ることができないため、この給付を受けることができません。

現在、65歳以上の雇用保険加入者は140万~150万人いると言われ、新規加入を認めることで、転職した人たちなどとの不公平感を是正しようというものです。

 

転職・再就職者も失業給付の対象に拡大

改正後は、雇用保険の加入に年齢制限を設けず、65歳以上の退職者については「高年齢求職者給付金」として、65歳前から継続して同じ事業主の下で働いていた人と同様に、失業前に受け取っていた賃金の最大50日分を支給します。

ただし、適用には「週の所定労働時間が20時間以上」「直近1年のうち6カ月以上被保険者であること」といった条件がつきます。65歳未満の失業給付は現行のままの方針です。

また、65歳以上については当面、労使が折半で負担する保険料を免除します。現行の制度でも64歳を超えた人の雇用保険料は労使とも免除しており、同様の扱いとなります。

 

求職者増と人手不足も背景

高齢化に伴い65歳以上の求職者は増え続け、人手不足も背景に、企業も高齢者を受け入れる環境整備に動いています。

2014年度の新規求職者は46万4,901人で、前年度に比べて10.8%増え、新規求職者全体の7.8%を占めています。

ただ、今回の対象拡大で安易な受給を増やさないことも必要で、厚生労働省は給付金を申請する65歳以上の高齢者が実際に求職活動しているかなどの確認を厳しくする方針です。

 

「一億総活躍社会」実現への一環

このほか、介護休業を取る人への給付金も引き上げます。

 

賃金の40%になっている現在の水準を67%に引き上げる方向で、給付金を増やして仕事と家庭の両立を支援します。

政府としては、今回の改正を、安倍政権が掲げる「一億総活躍社会」実現につなげる考えです。

 

ワタミ事件で注目される“懲罰的慰謝料”とは?

損害賠償請求額はどう算出する?

過労死・過労自殺の損害賠償請求訴訟では、

(1)死亡による精神的苦痛に対する慰謝料

(2)死亡しなければ得られたはずの収入を填補する遺失利益

(3)葬儀費用等が請求内容

となります。

このうち、(1)は交通事故裁判例の蓄積によって作成された、いわゆる裁判所基準により算出され、(2)は死亡労働者の基礎収入から生活費を差し引いた額に係数を掛け合わせて算出されます。

実際には他にも様々な事情を斟酌して算出されますが、あくまでも死亡による損害を回復するという考え方です。

 

過去の事件とワタミ事件の違いは?

過労死についての有名な労働判例である電通事件では、会社の支払額は約1億6,800万円(うち遅延損害金4,200万円)でしたが、今回のワタミ事件では会社は1億3,365万円を支払うこととなりました。

いずれも高額な賠償金支払義務を負った点は共通しますが、ワタミ事件の1億3,365万円は、上記(1)が相場で2,000~2,500万円のところ懲罰的慰謝料と合わせて4,000万円とされ、これに上記(2)7,559万円等を加えて算出されています。

この“懲罰的慰謝料”が認められた点が、過去の事件と大きく異なると言われています。

 

“懲罰的慰謝料”とは?

アメリカ等では、損害賠償金の目的には損害の回復のほかに違法行為の抑制もあるとして、生じた損害以上の賠償金を認めます。

 

ファーストフード店で買ったコーヒーをこぼして火傷を負った客への賠償金約3億円の支払いが命じられた例もあります。

日本でも大型トレーラーの脱輪事故で1億円を懲罰的慰謝料として請求したケース等ありますが、これまで認められたものはありませんでした。

 

今後への影響は?

ワタミ事件で原告側代理人を務めた弁護士は、「今後、同様の事件を起こした企業には、司法判断としても、社会的非難としても、厳しい判断が相次ぐだろう」とコメントしています。

労働基準行政でも、違法な長時間労働の是正勧告に従わない企業名の公表、送検といった取組みが強化されており、コンプライアンスの意識を持たない企業は淘汰されていくと考えるべきでしょう。

 

「改正労働者派遣法」施行後の実態は?

認知度はわずか9%

労働者派遣法が9月に改正・施行されましたが、現場での認知度は低いようです。

人材派遣の求人情報サイト「はたらこねっと」の調査によると、「どんな内容かご存知ですか?」という質問に対し、「よく理解している」と回答した派遣労働者はわずか9%、52%は「なんとなく知っている」との回答でした。

施策別に「よく理解している」「なんとなく知っている」を合計した比率をみると、「派遣期間の制限」:66%、「派遣会社と派遣先企業の、派遣社員への雇用安定措置」:45%、「教育・キャリアコンサルティングの支援」:28%となり、教育支援に関する制度の認知度が低いようです。

 

「雇用安定措置」への期待

「派遣会社と派遣先企業の、派遣社員への雇用安定措置について定められた今、派遣会社にどのような対応を期待していますか?」という質問に対しては、「派遣先の直接雇用社員になれるようにサポートしてほしい」との回答が最も多く49%となっています。

 

「期間制限」の認知度は半数以上

派遣元に無期雇用されている場合や、60歳以上である場合は例外として、今回の改正により、派遣労働者が個人単位で1つの組織単位(課を想定)で働けるのは、原則として3年までとなりました。

また、派遣先企業でも「3年」の派遣受入期間制限が設けられますが、過半数労働組合等に意見聴取を行うことで、さらに3年受け入れることができるようになりました。

本調査によるとこの派遣期間制限の認知度は、「よく理解できている」が14%、「なんとなく知っている」が51%となりました。

 

派遣先に新たに課された事項

今回の改正では、派遣労働者を受け入れている派遣先企業にも新たに課された事項があります。

・離職後1年以内の元従業員を派遣労働者として受け入れることの禁止(該当する場合には派遣会社への通知)

・派遣先の都合で派遣契約を解除するときに講ずべき措置(派遣労働者の新たな就業機会の確保、休業手当などの支払

 いに要する費用の負担など)

・均衡待遇の確保に向けた派遣元企業への協力

・労働契約申込みみなし制度(平成27年10月1日施行)

いずれにしても派遣先・派遣元が協力して、改正事項へ対応することが必要とされているようです。

 

「時間外労働」に関する企業の意識調査の結果から

残業時間削減に対する企業意識が上昇

エン・ジャパン株式会社が運営する人事担当者向けの中途採用支援サイト「エン 人事のミカタ」上で、サイトを利用している企業に対して行った「時間外労働(残業)」に関するアンケート調査(従業員数50名以上の企業が対象)によると、今後の残業時間削減の対応について、「積極的に取り組む」と回答した企業が全体の60%、「状況を見て、取り組みを検討する」と回答した企業も含めると全体の約9割となり、残業時間削減に対する意識が上昇していることがわかったそうです。

 

ストレスチェック義務化も意識

「積極的に取り組む」と回答した企業からは、その理由として、「メンタル面での不調者を出さないため」「社員の健康維持、ワークワーフバランスのため」など、 12月からのストレスチェック義務化を受けてか、『社員の健康維持』を目的としたコメントが多く挙げられています。

また、「業務効率を向上させ、生産性の高い企業体質に改善していきたい」など、『業務効率化』を挙げる企業も多く見られました。

一方、『残業代削減』を理由に挙げた企業は43%と、昨年の66%から大きくポイントを下げています。経費削減を押し出すよりも、企業の体質改善という観点から時間外労働の短縮化を図ろうとする企業が増えているようです。

 

管理職への教育と業務フローの見直しが効果的

残業時間削減に取り組んでいる企業に「実施している取組み」や「実際に効果がある取組み」について質問したところ、実施している取組み、効果的な取組みのいずれも「管理職への教育(時間管理)」(実施:47%、効果的:32%)、「業務分担やフローの見直し」(同47%、27%)、「残業を事前申請させる」(同43%、25%)が上位に並んでいます。

それぞれの実施と効果の乖離も気になるところですが、傾向としては、管理職に時間管理の意識付けを行ったうえで、業務分担やフローを見直すことが効果的なようです。

 

経費削減だけではない効果

残業削減の必要性が叫ばれてから企業の意識も徐々に変わりつつあるようです。過重労働は、従業員のメンタルヘルスの問題に大きく関わってきますし、企業の生産性の低下にもつながります。

そういった意味では、残業削減の効果は、単に経費削減だけでなく、様々な副次的な効果が期待できるものと言えるでしょう。

 

障害者雇用数が過去最高を更新!

   来年4月から施行される改正法の内容は?

12年連続過去最多を更新

厚生労働省が11月下旬に「平成27年障害者雇用状況の集計結果」を発表し、今年6月時点において民間企業で働く障害者数が45万3,134人(前年比5.1%増)となり、12年連続で過去最多を更新したことがわかりました。

なお、障害者雇用促進法では、民間の事業主に対しての法定雇用率を2%と定めていますが、今回の集計結果では1.88%となっており、法定雇用率を下回る結果となっています。

 

段階的に施行される改正障害者雇用促進法

障害者雇用促進法は、昭和35年の制定以来、改正を重ねてきており、直近の改正も段階的に施行されています。

平成25年6月には障害者の範囲が「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)、その他心身の機能の障害があるために長期にわたって職業生活に相当の制限を受け、または職業生活を営むことが著しく困難な者」と明確化されました。

平成28年4月1日からは、雇用分野における差別禁止、合理的配慮の提供が義務となります。

なお、平成30年4月1日からは法定雇用率の算定基礎の対象に、新たに精神障害者が追加されることとなります。

 

来年4月1日から義務となる項目は?

来年4月1日からは、

(1)障害者に対する差別の禁止

(2)合理的配慮の提供義務

(3)苦情処理や相談体制の整備が義務

となります。

具体的には、(1)募集や採用、待遇などについて、単に「障害者」という理由で応募を認めないことや、昇進昇格を認めないといったことなどが禁止されます。

(2)については、障害者が職場で働くことができるように、支障となることを改善する(例えば肢体に不自由がある方に対して机の高さを調節する等)といった配慮を義務付ける(事業主が過重な負担にならない範囲)ものです。

(3)については、事業主が障害者から苦情や相談を受けた場合に適切に対応するために、相談窓口を設置する等の整備が求められるというものです(努力義務)。

 

障害者への理解が重要

厚生労働省は、障害者雇用が増加していることについて「障害を持つ人の就業意欲の高まりや就労支援対策の充実などがかみ合った」と分析しています。

企業でも職場全体として周知させていくことが、よりよい職場環境をつくるきっかけとなるのかもしれません。

 

厚労省調査で明らかになった「マタハラ被害」の実態

派遣社員の約半数がマタハラを経験

厚生労働省は、マタニティー・ハラスメント(マタハラ)に関する初の調査結果を公表し、派遣社員の48.7%が「マタハラを経験したことがある」と回答し、正社員の21.8%を大きく上回ったことがわかりました。また、契約社員は13.3%、パートは5.8%でした。

受けたマタハラの内容については、「迷惑」「辞めたら」といった嫌がらせの発言を受けたという人が47.3%と最も多く、「雇止め」が21.3%、「解雇」が20.5%、「退職の強要や非正規社員への転換を強要」が15.9%と続いています。

 

派遣社員の被害の実態

派遣社員が最もマタハラの被害を受けている背景には、派遣という不安定な働き方に問題があると考えられます。

それは派遣先企業から、妊娠後に、契約の打切りや他の派遣社員への交代を求められるケースがあるうえに、登録している派遣会社の上司や同僚とも接するため、マタハラを受ける機会が相対的に多くなっていると分析されています。

 

改正案の内容は?

こうしたマタハラ被害を防ぐため、厚生労働省は今後、「育児・介護休業法」と「男女雇用機会均等法」を改正して企業にマタハラ防止策を義務付ける方針を示しました。

具体的な内容としては、相談窓口の設置を企業に義務付けたり、派遣会社だけでなく派遣先にも育休取得を理由にした派遣契約の打切りを禁止したりするなどの対策強化を盛り込むとしています。これら改正案は、年内に意見を取りまとめて2017年の実施を目指すとしています。

改正案が成立すれば企業の育休制度の見直しやマタハラ防止策への取組みが求められるため、今後の動きに注目しておきましょう。

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