HRインフォメーション(2016年5月)

「通勤手当の非課税限度額引上げ」で必要となる手続き

「10万円」から「15万円」に

平成28年度の税制改正で通勤手当の非課税限度額の上限額が「10万円」から「15万円」に引き上げられ、4月から施行されました。

今回の改正で新たに非課税の対象となるケース(従業員)はそれほど多くはないと思いますが、いくつか注意が必要な点がありますのでご紹介いたします。

年末調整で精算が必要

従業員に支給する通勤手当について課税されない金額は今月から「15万円」となりました。

非課税規定(以下「規定」という)が「平成28年1月1日以後に支払われるべき通勤手当」について適用されることとなったため、改正前の規定を適用して源泉徴収(所得税および復興特別所得税)を行っていたために結果的に過納となってしまった税額を年末調整の際に精算する必要が出てきます。

なお、以下の通勤手当については、改正後の規定は適用されません。

(1)平成27年12月31日以前に支払われたもの

(2)平成27 年12 月31 日以前に支払われるべき通勤手当で、平成28 年1月1日以後に支払われるもの

(3)(1)または(2)の通勤手当の差額として追加支給されるもの

 

課税済みの通勤手当の精算方法

上記の通り、すでに支払われた通勤手当については改正前の規定により源泉徴収が行われていますが、改正後の規定を適用した場合に過納となる税額については今年の年末調整で精算する必要があります。

具体的な手続きは次の通りです。

(1)すでに源泉徴収を行った通勤手当のうち、新たに非課税となった部分の金額を計算する。

(2)平成28年分の源泉徴収簿の「年末調整」欄の余白に「非課税となる通勤手当」と表示し、(1)の計算根拠およ

  び今回の改正により新たに非課税となった部分の金額を記入する。

(3)源泉徴収簿の「年末調整」欄の「給料・手当等①」欄に、給料・手当等の総支給金額の合計額から(2)の新たに

  非課税となった部分の金額を差し引いた後の金額を記入する。

(4)以上により、改正後の規定によって新たに非課税となった部分の金額が、本年の給与総額から一括して差し引か

  れ、その差引後の給与の総額を基に年末調整を行う。

(5)給与所得の源泉徴収票の「支払金額」欄は、通勤手当のうち非課税となる部分の金額を除いて記入する。

 

厚労省が「戦略産業雇用創造プロジェクト」採択の13道府県を決定

目的は「雇用創出」

厚生労働省は安定的で良質な雇用を創造するため、製造業を中心とした地域独自の取組みを支援する「戦略産業雇用創造プロジェクト」の平成28年度の採択地域を、北海道、岩手県、群馬県、三重県、京都府、和歌山県、鳥取県、島根県、山口県、徳島県、福岡県、大分県、宮崎県の13道府県に決定し、公表しました。

 

労働局やハローワークを通じて支援

このプロジェクトは平成25年度から実施されているもので、県が提案した事業構想の中から、産業政策と一体となり、雇用創造効果が高い取組みをコンテスト形式で選び、年間10億円を上限に最大3年間、実施する費用の8割を補助するものです。

 

各道府県が取り組む事業のテーマ

今年度採択された事業構想は次の通りです。

1.北海道: 北海道の強みを活かした「食」「ものづくり」とこれからの「健康長寿」官民一体で拓くさらなる雇用創

      造へ

2.岩手県:高付加価値型ものづくり技術振興雇用創造プロジェクト

3.群馬県:はばたけ群馬 戦略産業雇用創造プロジェクト~次世代自動車・航空宇宙産業、医療ヘルスケア産業の成

      長を通じた雇用創出~

4.三重県:次世代自動車関連技術の高度化と航空宇宙産業分野への進出に対応した雇用創造プロジェクト

5.京都府:「京都次世代ものづくり産業雇用創造プロジェクト」<セカンドステージ>スマートシティ京都・クール

      京都の推進による企業の新事業創造・付加価値力向上支援

6.和歌山県:紀の国わかやま戦略的成長力強化分野雇用創造プロジェクト

7.鳥取県:「とっとり人材育成コミュニティ」形成による成長分野へのチャレンジ

8.島根県:ものづくり産業と情報関連産業の振興を通じた雇用機会の増大

9.山口県:ものづくり産業と情報関連産業の振興を通じた雇用機会の増大

10.徳島県:とくしま新未来雇用創造プロジェクト~新素材、健康・医療、地域資源関連産業の振興による雇用創出~

11.福岡県:福岡先端ものづくりカイゼン促進・雇用創造プロジェクト

12.大分県:大分県における戦略産業の振興を通じた雇用機会の増大

13.宮崎県:みやざき産業成長加速化・雇用創造プロジェクト

女性活躍推進法に基づく「一般事業主行動計画」策定の届出数は?

4月から全面施行

4月1日より、女性の能力が十分に発揮できる社会を実現するため、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(以下「女性活躍推進法」という)が全面施行されています。

常用労働者が301人以上いる企業は、

(1)自社の女性の活躍状況の把握・課題分析

(2)行動計画の策定・届出・公表

(3)自社の女性の活躍に関する情報公表

などが新たに義務付けられています(労働者300人以下の企業の場合は努力義務)。

このたび、厚生労働省より、平成28年4月1日までに「一般事業主行動計画」を策定した企業の届出件数が発表されました。

 

全国では?

301人以上の企業の届出率は71.5%となっています。

・対象企業数:15,472社

・行動計画届出企業数:11,068社

・届出率:71.5%

 

都道府県別では?

届出率を都道府県別に見てみると秋田県の95.1%が最も高く、次いで大分県の92.5%、埼玉県の90.0%と続きます。

最も低かったのは広島県の51.4%で、次いで大阪府の51.9%、沖縄県の53.4%という結果が出ています。

この結果を踏まえ、厚生労働省は、今後、常用労働者301人以上の大企業のうち、「一般事業主行動計画」を策定・届出していない企業に対して個別に強力に働きかける“ローラー大作戦”を実施し、女性活躍推進法の着実な履行確保を図っていくとしています。

「中高年齢者の転職・再就職調査」にみる転職者の意識

中高年齢者の転職・再就職調査

45~74 歳の中高年齢者を対象とした転職・再就職に関する実態、意識などについての調査(中高年齢者の転職・再就職調査)が行われ、その結果が独立行政法人労働政策研究・研修機構より公表されています。

平成25年4月より65歳までの継続雇用が義務化されているところですが、離・転職する中高年齢者の実態が垣間見える内容になっています。

 

調査の概要

調査対象は6,000人(45歳~74歳までを男女別、年齢5歳区切りに各500人)で、有効回収率は89.3%でした(調査機関:株式会社インテージリサーチ)。

男女とも、調査対象者の約6割が転職経験を持っており、転職経験者の平均転職回数は、男性が2.4回、女性が2.7回となっています。

転職に際して利用した機関・サービスについての回答(複数回答)では、「縁故」約4割、「求人情報誌等」3割強、「ハローワーク」3割弱などとなっています。

 

転職者の希望等

転職先の選定理由については「仕事の内容に興味があった」や「能力・ 個性・ 資格を生かせる」等は男女でそれほど違いがありませんでしたが、男性に少なく、女性で目立って多いのは「通勤が便利」「労働時間、休日等の労働条件が良い」の項目でした。

転職を希望しながら実際には転職しなかった人が挙げた理由(複数回答)は、男女ともに最も多いのは「新しい環境に不安だったから」(約4割)となっています。

 

雇用形態に関する希望、雇用率

今後の転職で希望する雇用形態は60歳未満の男性は約6割が「正社員」を希望している一方、男性の60歳以降では3~4割程度、女性全体では6割程度が「パート・アルバイト」を希望しています。

また、「55~59歳」「60~64歳」での転職者の場合、就業率は30%強程度ですが、雇用率は「60~64歳」では転職経験のない人の3倍(31.8%)に達しています。

 

60歳以上での転職の満足要因

60歳以上での転職では、自分の興味等に合った仕事を選ぶことが満足度を高めるようです。

転職の満足度の規定要因としては、60歳未満では「賃金の低下」が主要因ですが、60歳以上では賃金の低下による影響は見られず、「自分の興味、能力、個性、資格等に合った仕事を選ぶ」ことが満足度を高める要因となっています。

 

 

4月から「雇用・労働」「社会保険」はこう変わる!

雇用保険料率が引下げに

雇用保険料率(失業等給付)は、労働者負担・事業主負担とも1/1000ずつ引き下げられました。

 

また、雇用保険二事業の保険料率も0.5/1000引き下げられました。

これにより、一般の事業の雇用保険料率は11/1000(労働者負担4/1000+事業主負担7/1000)となります(平成27年度は13.5/1000)。

 

障害者に対する差別が禁止されます

すべての事業主を対象に、募集・採用、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について、障害者に対する差別が禁止されました。

また、障害者一人ひとりの状態や職場の状況などに応じて合理的配慮の提供が求められることとなりました(ただし、事業主に対して過重な負担を及ぼすこととなるときは、この限りではありません)。

 

女性の活躍推進に向けた計画の策定・届出が必要に

常時雇用する労働者の数が301人以上の一般事業主は、女性の活躍推進に向けた一般行動計画の策定・届出や情報公表等が義務付けられました。

常時雇用する労働者の数が300人以下の一般事業主は、努力義務となっています。

 

介護(補償)給付の最高限度額および最低保障額が引上げに

労災保険法に基づく介護(補償)給付の最高限度額及び最低保障額が次のように変更となりました。

・最高限度額:介護を要する程度による区分に応じて→月額104,950円(+380円)、52,480円(+190円)

・最低保障額:介護を要する程度による区分に応じて→月額57,030円(+240円)、28,520円(+120円)

 

健康保険の標準報酬月額が変更されました

健康保険の標準報酬月額の上限が、47等級(121万円)から50等級(標準報酬月額139万円。

 

報酬月額1,355,000円以上)に引き上げられました。

併せて、標準賞与額の年間上限が540万円から573万円に引き上げらました。

 

平成28年度の年金額は据え置き

平成28年度の老齢基礎年金は、昨年度から据え置き、満額月65,008円となります。

平成28年度の国民年金保険料額は月16,260円(平成27年度15,590円)です。

 

 

「配偶者手当」はもう古い? 見直しを促す報告書まとまる

「103万円の壁、130万円の壁」が就労の妨げに?

「女性活躍推進法」も施行され、女性の就業環境が大きく変わりつつあります。

企業が支給するいわゆる「配偶者手当」(家族手当、扶養手当等名称は様々)も、税制、社会保障制度とともに女性パートタイマー等の就労を抑制しているとの指摘があり、2015 年11 月26 日に決定された「一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策-成長と分配の好循環の形成に向けて-」で制度の在り方を検討することが明記されたことを受け、厚生労働省に女性の活躍促進に向けた配偶者手当のあり方に関する検討会が設置されました。

 

検討会報告書の結論

4月11日に公表された同検討会の報告書では、「社会の実情が大きく変化している中、税制・社会保障制度とともに就業調整の要因になっている」として、「配偶者手当(配偶者の収入要件がある配偶者手当)は配偶者の働き方に中立的な制度となるよう見直しを進めることが望まれる」と結論付けており、厚生労働省では、今後、「報告書を踏まえ、労使に対し、女性の活躍の更なる促進に向けた配偶者手当の在り方の検討を促していく」としています。

「配偶者手当」を支給している企業の割合は?

2014年 8月29日に公表された独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査結果によれば、常用労働者に対する手当では、「通勤手当など」(89.8%)、「役付手当など」(66.2%)に次いで「家族手当、扶養手当、育児支援手当など」(47.0%)が支給されています。

同調査では配偶者手当の支給条件の有無は明らかにされていませんが、2001年に内閣府の行った委託調査によれば、「家族手当」を支給する企業が83.5%、うち61.5%が配偶者の収入を支給条件としており、その78.4%が税制上の配偶者控除が適用される103万円を基準としているとの結果でした。

 

まずは自社の賃金制度を確認

上記の検討会報告書では、従業員構成や家族構成の変化を受け、手当をめぐる従業員ニーズも変化していると考えられるとしています。

賃金制度は、従業員のモチベーションにも影響することから、人材確保や生産性の向上といった企業が存続するための重要なファクターとも絡んでいます。

若手や女性に活躍してほしいという企業では、そうした層にとって自社の賃金制度が魅力的な制度と言えるかをチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

 

人材不足解消のために…

 「若手・中堅向け再雇用制度」の導入を検討してみませんか?

メリットは「効率的な人材確保」

人材不足問題の解決策として、一度退職した社員を『出戻り』で再雇用する、「若手・中堅向け再雇用制度」(ジョブ・リターン制度)を導入する企業が増えています。

この制度には、採用コストが少なく済む、人となりがわかっているため安心して採用できる、業務経験があるため即戦力として働いてもらえるなど、効率的に人材確保を行ううえで数多くのメリットがあります。

もともとは結婚・出産・育児・介護等で離職せざるを得ない女性のための制度として導入していた企業が多かったのですが、近時の採用難を受けて、門戸を広げ、人材確保のための手法として導入するところが増えてきました。

 

再雇用制度の設計内容は多種多様

ひとくちに「再雇用制度」と言っても、対象社員(勤務年数や経験業務、退職後の年数に条件を付けるなど)、制度を利用できる退職理由(出産・育児・介護や配偶者の転勤などやむを得ないものに限るなど)等、その内容は企業によって様々です。

戻ってほしいターゲット人材に合わせて制度を構築することが可能であることも、メリットの1つと言えるでしょう。

 

課題は「ポジション・給与面の処遇」

メリットも多い再雇用制度ですが、制度を構築・運用するうえでの注意点もあります。

再雇用制度において特に問題となりやすいのは、再雇用した社員と退職せずに働き続けている社員との処遇です。

どのようなポジションで迎えるのか、給与の設定をどうするのか、また将来的には、昇進昇格時に他社で働いていた期間をどのように評価するのかといった点の検討が欠かせません。

納得感が得られなかったり不公平感が残ってしまったりすると、トラブルの原因ともなりますので、バランスに考慮した制度設計とすることが求められます。

 

 

「サイバー攻撃」の増加と企業の情報セキュリティ対策

サイバー攻撃認知企業が増加

企業や官公庁を標的に重要情報を不正入手する「サイバー攻撃」が増加しており、ニュース等でも度々取り上げられています。

一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)と株式会社アイ・ティ・アール(ITR)が共同で実施した「企業IT利活用動向調査2016」(672社のIT/情報セキュリティ責任者を対象) の結果でも、「過去1年間に経験した情報セキュリティ・インシデントの種類」の中で、「標的型のサイバー攻撃」を認知した企業の割合が前年比1.8ポイント増の9.5%となったそうです。

また、サイバー攻撃のきっかけともなる「外部からのなりすましメールの受信」は、前年から3ポイント近く増加し8.3%となっています。

 

リスクを重視する企業も増加

近年はサイバー攻撃も手口が巧妙・複雑化してきており、企業にとっても対応策の強化が課題となってきています。

上記調査では、標的型サイバー攻撃について「最優先で対応が求められている」と回答した企業が23.7%に上り、過去3回の調査で最多となったそうです。

また、「セキュリティ課題の中でも優先度が高い状況である」と回答した企業も含めると、5割以上の企業が標的型サイバー攻撃のリスクを優先度の高い課題であるとしていることがわかりました。

昨今、企業にとっては無視できないリスクであると認識されてきているようです。

 

中小企業でも具体的な対策が必要に

上記調査では2016年度(2016年4月~2017年3月)に向けたセキュリティ関連支出の増減見込みを尋ねたところ、過去2回の調査と比べて「コンプライアンス関連支出」に明らかな伸びが確認されたそうです。

マイナンバー法の施行に続き、昨年9月には改正個人情報保護法も成立しており、企業はサイバー攻撃への対応を始めとしたセキュリティ関連の対策が強く求められてきているところであり、その関心も高まっていることがわかります。

中小企業では、現在「情報セキュリティ対策の担当者がいない」「情報セキュリティに関する相談窓口がない」「情報セキュリティ教育・研修を実施していない」という企業も多い状況です。

今後は、中小企業でも具体的な計画の下に対策を実施していく必要が出てくるでしょう。

 

 

残業80時間で立入り調査へ! 政府の長時間労働抑制対策

「残業80時間」で立入り調査の対象に

政府は、労働基準監督官による立入り調査について、1カ月の残業時間の基準の引下げ(100時間→80時間)を検討していることを明らかにし、新聞でも大きく報じられました。

長時間労働に歯止めをかけるため指導を強化し、子育て中の女性や高齢者が働きやすい環境を整えることがねらいで、対象者は300万人(2.7倍)に拡大することが予想されています。

なお、法改正による規制強化などは見送る方向のようです。

 

「過重労働撲滅対策班=かとく」を省内に設置

また、厚生労働省は違法な長時間労働に対する監督指導を強化するため、4月1日に全国の労働局との調整を行う「過重労働撲滅特別対策班」(かとく)を省内に設けました。

さらに、「過重労働特別監督監理官」を全国47の労働局に1人ずつ配置し、態勢を強化しています。

同省は、労働基準監督官が不足していることから「悪質性、違法性の高い所を優先して監督指導を行う」方針のようです。

 

長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果

平成27年4月から12月までに8,530事業場に対して実施した、長時間労働が疑われる事業場(月100時間超の残業が疑われるもしくは過労死に関する労災請求があった事業場)に対する労働基準監督署による監督指導の実施結果が取りまとめられ、この結果、監督指導を行った8,530事業場のうち、半数を超える4,790事業場で違法な時間外労働が確認されたため、是正・改善に向けた指導が行われました。

なお、このうち実際に月100時間を超える残業が認められた事業場は、2,860事業場(59.7%)でした。

 

長時間労働のない職場づくりへ

近年、職場では過労死防止や女性の活躍推進に向けた長時間労働の是正、そして柔軟な働き方が求められていますが、小売業など人手不足から長時間労働が常態化している業種は深刻な悩みとなっています。

また、上記のように1カ月の残業時間の基準の引下げが行われることによって、より一層注意して労働時間を適正に管理していかなければならなくなります。

企業にとっては今後も引き続き、長時間労働を減らすための体制作りや規定の見直しが必須と言えるでしょう。

 

4月から「雇用環境・均等部(室)」が新設されました!

「雇用環境・均等部(室)」とは?

都道府県労働局は、4月から組織の見直しを行い、新たに『雇用環境・均等部(室)』(北海道、東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡の7局は『雇用環境・均等部』、その他の局は『雇用環境・均等室』)を設置しました。

労働局は男女ともに働きやすい雇用環境を実現するため、総合的な行政の展開や相談窓口の一本化を実施することにより、業務の合理化・効率化を推進こととしています。

組織見直しの内容は?

労働局はこれまで、パワハラ・解雇に関する相談・紛争解決を「総務部企画室」、これらの防止に関する企業への啓発指導を「労働基準部」、セクハラ・マタハラに関する相談、企業への指導や紛争解決の援助を「雇用均等室」が行うなど、所掌事務が分かれていました。

しかし、「雇用環境・均等部(室)」の設置により、労働相談の窓口を1つにし、個別の労働紛争を未然に防止する取組みとその解決のための調停・あっせん等を一体的に実施するとしています。

また、女性の活躍推進、働き方の改革などの取組みを強化するため、企業への指導や啓発を専門的に実施する『雇用環境改善・均等推進指導官』を増員することが予定されています。

 

期待されることは?

『雇用環境・均等部(室)』の設置は、相談窓口が1つに集約されることにより、セクハラやパワハラを同時に受ける複合的被害の場合に、被害者が窓口をたらい回しにされることや同じ企業への指導や勧告を異なる部署が行うことがなくなり、効率的な対応が可能になるとしています。

各労働局に寄せられる職場における嫌がらせ(ハラスメント)の相談は年々増えていますが、『雇用環境・均等部(室)』の設置により、これからの企業の労働環境改善、紛争の未然防止・解決への推進が期待されます。

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