多発シーズン到来! 今年は特に「熱中症」への注意が必要です!

「多発シーズン到来! 今年は特に「熱中症」への注意が必要です!」をはじめ、計5本のHR関係情報をお届けします。


多発シーズン到来!

     今年は特に「熱中症」への注意が必要です!


いよいよ、熱中症の多発シーズンが到来しました。消防庁によると、昨年の5月から9月に熱中症で病院に搬送された人の数は、全国で71,317人とのことですが、皆さんは備えはできていますか? 特に、今年は全国的に気温が高くなることが見込まれる中、新型コロナウイルス対策に関連し、注意が必要です。


具体的には、

  • マスクを着けていると体内に熱がこもりやすく、またのどの渇きも感じにくくなるため、知らないうちに脱水が進む。

  • 外出自粛で暑熱馴化(体の機能が暑さに慣れて、汗をかいて体温を下げるなどの対処ができること)ができていない。

といったことにより、熱中症リスクが高まっているとされています。


現在、東京都内の企業のテレワーク導入率が62.7%となるなど、在宅で勤務する人が増えています。社屋や屋外での熱中症対策に取り組む企業は多いですが、実は熱中症の発症場所で一番多いのは「住宅」のため(2019年は熱中症搬送者の38.6%)、注意を要します。


医療や福祉の専門家でつくる「教えて!『かくれ脱水』委員会」では、コロナ対策も踏まえて、熱中症予防のため、次の対策をとることを提言しています。

  • 適切な水分補給と、必要に応じて水分や塩分の補給ができる準備をする。マスクをしているとのどの渇きに気づきにくくなるため、例年以上に、意識して水分補給をすることが大切。

  • 人混みを避けた散歩や室内での軽い運動で、涼しいうちに汗をかく練習をし、暑さに体を慣れさせ、体温調整が機能するようにしておく。

  • 暑さ指数(WBGT)をチェックし、その日の行動方針にする。

在宅勤務者に対してこのような情報を提供し、対策を意識づけていくことが必要といえるでしょう。


また、同委員会では、新型コロナウイルスへの対応でキャパシティを超えつつある医療機関に例年どおりの数の熱中症患者が搬送されたら、医療が機能しなくなるリスクがあると指摘しています。新型コロナウイルス対策の一環としても、今年は特に熱中症対策の徹底を心掛ける必要がありそうです。

新型コロナ こころのケアを


買い物を含む外出や娯楽・スポーツ等の自粛、要請にともなう休業やテレワークなど、新型コロナウイルスの感染拡大で、生活環境に大きな変化が生じています。感染症への不安だけではなく、生活や仕事への不安から強いストレスを感じている方も多いでしょう。


しかし、収束がいつになるか、誰にもわかりません。従って、不安やストレスにうまく折り合いをつけ、上手に付き合っていく必要がありそうです。


ストレスの対処には、次の3つの「R」が有効とされています。

  • レスト(Rest):休息、休養、睡眠

     …意識して休息を取りましょう。疲労や睡眠不足は判断力を低下させ、不安の増

      加につながります。

  • レクリエーション(Recreation):趣味娯楽や気晴らし

     …外出せずにできる娯楽を探してみましょう。人と話したい方は、ビデオ会議シ

      ステムやSNSアプリを使用したオンライン飲み会もよいでしょう。

  • リラックス(Relax):ストレッチ、音楽などのリラクセーション

     …テレワークで通勤がなくなり、運動不足になったという声があります。ストレ

      ッチで体をほぐしたり、ゆっくり入浴したり、自分がどんな環境でリラックス

      できるのか考えてみましょう。

活動に制限がある中でも、これら3つの「R」を組み合わせ、ストレスに対処していきましょう。


また、厚生労働省では働く人々のこころの相談窓口として、以下のサービスを案内しています。

  • 新型コロナウイルス感染症関連SNS心の相談(URL: https://lifelinksns.net/)

     …新型コロナウイルス感染症の影響による心の悩みについて、チャット形式で相

      談できます。

  • 新型コロナこころの健康相談電話(050—3628—5672)

     …新型コロナウイルスによる不安な気持ちの対処法など、日常を落ち着いて過ご

      すための方法について、電話で相談できます。

  • こころの耳 相談窓口案内(URL: https://kokoro.mhlw.go.jp/agency/)

     …「働く人の「こころの耳メール相談」」をはじめ、さまざまな相談機関・相談

      窓口をご紹介しています。


自分ひとりでは抱えきれないという場合には、専門家に相談してみましょう。詳細は、各サービス提供元の情報をご確認ください。

日本人の就業実態の傾向


この度、独)労働政策研究・研修機構から、「第3回日本人の就業実態に関する総合調査(2018年調査)」の結果が公表されました。この調査は、就業形態の多様化が進む中で、日本人の働き方の実情を体系的、継続的に把握することを目的としたもので、2014年に続けて3回目となります。労働時間、賃金、能力開発、労使関係等、幅広い就業実態の傾向を把握する資料として役立つと思われますので、いくつかの項目を見ていきましょう。


​調査によると、雇用者の週実労働時間は平均41.6時間となっています。雇用形態別にみると正規従業員:47.6時間、契約社員:42.2時間、派遣社員:40.0時間、嘱託:36.6時間、アルバイト:26.4時間、パート:26.1時間という順とのことです。


しかし、直近では新型コロナ対応のために在宅勤務や店舗の休業が進んでおり、実労働時間は短くなっているようです。主婦層のパート社員の勤務先が休業等を行っていること等もあり、世帯としての収入は減少しているケースが多いと思われます。

この調査では、非雇用者の状況についても調査が行われました。非雇用者の中には、自営業・自由業、会社役員などが含まれますが、近年注目されているフリーランスや雇用類似的働き方で就業しているとの回答は2.9%となっています。


しかし、本人は会社に雇われていると認識している人は、この数に含まれていません。労働契約や仕事のさせ方等の状況によっては、今後トラブルが増えてくる可能性のある部分だと思われます。厚生労働省ではこうした新しい働き方の労働者の保護等に関する政策を検討中ですので、今後の動きに注目しておくべきでしょう。


また、就業者の中で過去3年間にメンタルヘルスに不調を感じたことが「ある」割合は32.8%、「ない」は64.9%となっています。3人に1人は不調を感じているようです。産業別にみると、特に「医療、福祉」(40.2%)、「教育、学習支援業」(36.9%)、「学術研究、専門・技術サービス業」(36.4%)、「金融業、保険業」(35.8%)で高い傾向にあります。


メンタルヘルスには長時間労働が大きく関わりますが、週80~89時間労働の群で不調者の割合が高くなっています。不調者のうち、約25%が通院治療を必要としています。


新型コロナウイルスによる影響はまだまだ未知数な部分もありますが、働き方の見直しが加速度的に進む可能性もありますので、こうした全体的な状況を把握しておくことも大切でしょう。


<参 考>

労働政策研究・研修機構「第3回日本人の就業実態に関する総合調査(2018年調査)」

国交省が自転車通勤の認証制度を創設!

              制度の概要とメリット


自転車通勤は環境負荷の低減、交通渋滞の緩和、従業員の健康維持増進につながることなどから、国土交通省は企業における自転車通勤の導入を支援しており、今般、国交省では自転車通勤を推進する企業・団体の認証制度を創設しました。これは、自転車通勤を推進・導入する企業・団体を国土交通大臣が認定するというものです。


​具体的には、以下の3項目すべてを満たす企業・団体を「自転車通勤推進企業」宣言プロジェクトの「宣言企業」に認定するものです。

  • 従業員用駐輪場を確保

  • 交通安全教育を年1回実施

  • 自転車損害賠償責任保険等への加入を義務化

この制度は事業所単位で申請可能で、有効期間は5年間(更新可)です。宣言企業に認定されると、自社のホームページや名刺等に認定ロゴマークを使用することができるほか、企業名が自転車活用推進官民連携協議会HPに紹介されます。


上記の宣言企業のうち、自転車通勤を行う従業員が100名以上または全従業員数の2割以上を占め、以下の1項目以上を満たし、かつ独自の積極的な取組みを行っているケースでは、地域性を含めて総合的に勘案した上で、特に優れていると認められる企業または団体は「優良企業」に認定されます。

  • 自転車で通勤する従業員の定期的な点検整備を義務化

  • 自転車で通勤する従業員の自転車盗難対策の義務化

  • 自転車通勤時のヘルメット着用の義務化

  • その他、自転車通勤を推進する先進的な取組み(例えば、自転車で通勤する従業員への自転車通勤手当の支給、企業・団体が自転車通勤に関して主管の部署を設けている)、自転車利用環境が整備されている(ロッカールーム、シャワー、乾燥室など)など)

優良企業に認定されると国土交通大臣より表彰されるほか、自社のホームページや名刺等に認定ロゴマークを使用するなどができます。こちらも事業所単位で申請可能で、有効期間は宣言企業の有効期間(更新可)となります。


企業にとり、自転車通勤は通勤手当や社有車、駐車場の維持にかかる固定費などの削減が期待できます。また、企業のイメージアップや従業員の生産性が向上するなどのメリットも期待できるでしょう。


自転車活用推進官民連携協議会からは、「自転車通勤導入に関する手引き(令和元年5月)」が出されています。自転車通勤制度の導入時に検討すべき事項などが紹介されているので、参考になります。


<参 考>

自転車活用推進官民連携協議会「自転車通勤導入に関する手引き」

業務中に新型コロナウイルス感染した場合の労災補償


厚生労働省は各労働局に対し、労働者が業務中に新型コロナウイルスに感染した場合の労災補償に関する通達(以下「通達」という)を出し、相談があった際の対応について方針を示しました。


通達では、新型コロナウイルス感染症について、従来の業務中の事故や病気の場合の考え方と同様に、業務遂行性と業務起因性が認められた場合に労災保険給付の対象となるとしています。しかし、この感染症は、感染経路が特定できない場合が多いことが大きな問題となっています。


通達では、「患者の診療若しくは看護の業務又は介護の業務等に従事する医師、看護師、介護従事者等が新型コロナウイルスに感染した場合には、業務外で感染したことが明らかである場合を除き、原則として労災保険給付の対象となること。」とし、医療従事者や介護従事者以外の労働者についても、感染経路が特定できなくても「業務により感染した蓋然性が高く、業務に起因したものと認められるか否かを、個々の事案に即して適切に判断すること」と明記しています。


感染経路が特定できない場合であっても、感染リスクが高いと考えられる以下のような業務に従事していた場合は、「潜伏期間の業務従事状況、一般生活状況等を調査した上で、医学専門家の意見も踏まえて判断すること」としています。

  • 複数(請求人を含む)の感染者が確認された労働環境下での業務

     …施設利用者等が感染している場合等を想定

  • 顧客等との近接や接触の機会が多い労働下での業務

     …小売業の販売業務、バス・タクシー等の運送業務、育児サービス業務等を想定


また、海外出張者については、出張先国の感染リスクが高いと客観的に認められる場合には、「個々の事案に即して判断すること」としています。


5月8日時点での新型コロナウイルスに関する労災請求件数は7件ですが、今後、事業主、労働者からの相談は増えると考えられます。また、医療従事者等からは早期の労災認定を求める声も強まっています。


従業員が感染した場合の労災補償、請求手続き等については、所轄の労働基準監督署や社会保険労務士にご相談ください。


<参 考>

基補発0428第1号「新型コロナウイルス感染症の労災補償における取扱いについて」

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